2008/02/25

ChapⅠ The Earthquake -1-

トム・スウィフト  プラネットXからの訪問者

チャプター 1 地震

●「トム、ジャイロステイブライザー(水平安定器)が調子悪いんだ。どこに問題があるか調べてくれないか。」と白髪まじりのマーク・フェィバー(フェイバー・エレクトロニクス・カンパニー社長)が言った。
「ええ、やってみます。」 18歳の若き発明家は笑顔で答えた。
若きパイロットのバド・バークレー(トム・スウィフトの親友)がクスリと笑った。
「君の新作ににバグを見つけられる人がいるとすれば、そりゃこの天才少年さ!」

二人の少年は、フェイバーとエンジニアに続いて、警備の厳しい木造の建物に入って行った。中には、機密ロケット用テレメータ(遠隔計器)が試験台に置かれてあった。「知ってのとおり、トム、」 フェイバーは切り出した。「ロケットの通常の状態では・・」

そう言いかけた時、突然建物全体が揺れ出し、フェイバーは驚き言葉を中断した。
「うわっ!」バドが叫んだ。「これってまさか実験じゃあないんでしょ?」